我が家のニャンズの面白日記と、粘土の猫作品の紹介
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黒豆の味
2010年01月02日 (土) | 編集 |
今年の元旦、一番嬉しかったのは、娘が黒豆を炊いてきてくれたことです。


私の母は、とても料理が上手で、いつも手間暇かけて美味しいものを作ってくれました。
おせちの黒豆も絶品で、ふっくら艶々した黒豆は、口の中でほろほろと溶けるほど柔らかく、
すっきりとした甘さでいくらでも食べられました。
結婚してからも、大晦日には母の黒豆を大きな保存瓶いっぱいにもらうのを楽しみにしていました。
主人も娘も母の黒豆の大ファンで、毎年三が日を過ぎるまでに一粒残らず食べてしまうほどでした。

母はとても研究熱心で、黒豆も毎年豆の種類を変え、炊き方や味の含ませ方を工夫し、
料理雑誌を参考にしたり、乾物屋さんや、料理屋さんでもいろいろ尋ねたりして、
これなら!という味を作り上げていました。
大晦日に黒豆をもらうたびに「炊き方を教えてね!」といいつつ、結局年末のあわただしさにまぎれて、機会を逃していました。
あの年も、「最近年をとったせいか、年々おせちの準備がしんどくなる。」と嘆く母に、
「年が明けたら、黒豆の炊き方を習いにくるわ。」と約束をしたまま日は過ぎて、
その年の6月に、母はあっけなく逝ってしまいました。

母が元気だったころは、黒豆やこれも絶品だった棒鱈をもらう代わりに、私も自分の得意料理を持って行って、
お互いの得意料理でおせちを作っていましたが、母が亡くなるとすっかり張り合いがなくなって、市販のおせちを買いました。
母が亡くなって初めてのお正月、出来合いのおせちの甘ったるいばかりの黒豆を口にしたとたん、もうあの母の黒豆は永遠に口にできないのだという思いがこみ上げて、涙が止まらなくなりました。

母は自分が工夫したいろんな料理を、ノートにこまめに記録していました。
せめて母の残したレシピで母の味を再現したいと、妹と二人、母のレシピノートを探したのですが、他のこまごました母の遺品と一緒に、父が無造作に捨ててしまっていたことが判り、なんともいえない無残な気持ちになりました。

以来、お正月を迎えるたびに「おばぁちゃんの黒豆は、ほんまに美味しかったね!」と二度と口にできず、再現もできなくなった母の味を懐かしむのが私の口癖のようになっていました。

そして今年のお正月「ちょっと黒豆炊いてみてん。」と娘が持ってきてくれた黒豆を一粒食べて、ハッとしました。
あの懐かしい母の味に、とても似ているのです。
もちろん母の絶品といえる味にはかないませんが、柔らかさといい、甘さのほどよさといい、本当に似ています。
お世辞にも料理上手とは言えず、仕事の忙しさに追われている娘が、本を見たり、ウェブ上で検索したりして、懸命に作ってくれたのです。
母が亡くなって10年。娘がつないでくれた母の味に、胸がいっぱいになりました。

娘の心づくしのおかげで、これからは黒豆を見るたびに悲しい気持ちにならずにすみます。

本当にありがとう!

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コメント
この記事へのコメント
隔世遺伝!。
わぉー!!、な出来事で涙が出て来そうです。
おばあちゃんも、天国から試食に来そうで、
素敵な正月になりましたね。
2010/01/02(土) 17:34:07 | URL | いのやん #xfiWwUDU[ 編集]
実は私も黒豆には母との思い出が・・・
あとで自分の日記に詳しく書きますね(*^^*)
そのお家の味はその家でしか味わえない。
市販の物にはないすばらしいものがあるように思います。
お嬢さん、ステキですね。
うちは息子なので私の黒豆の味は
私で終わりです~v-39
2010/01/02(土) 18:53:30 | URL | ミィさん #-[ 編集]
とっても素敵なお話ですねv-22
娘さん、お忙しい中、自分なりに研究を重ねられて、伝説の
おばあちゃんの黒豆に迫るものを作られるなんて…。
何より、娘さんの想いと愛情がたくさん沁みているのが
良いですね…v-238
2010/01/02(土) 22:06:25 | URL | いすゞ #4ZM5huvM[ 編集]
いのやんさん、こんばんは(*^_^*)

本当に、母にも食べてもらいたかったです。
むすめからの思いがけないお年玉、何よりもうれしかったです。
2010/01/05(火) 17:37:24 | URL | コンペイトウ #-[ 編集]
ミィさん、こんばんは(*^_^*)

ミィさんとお母様の黒豆のお話、是非お聞きしたいです☆
ミィさんの黒豆も、息子さんのお嫁さんや、お子さんに受け継がれると思います(=^・^=)
2010/01/05(火) 17:47:03 | URL | コンペイトウ #-[ 編集]
いすゞさん、こんばんは(*^_^*)

娘にとっても、母の黒豆は忘れられない味になっていたんでしょうね。
毎年嘆く私を見ていて、何とかしようと思ってくれたのかも。
嬉しいです(=^・^=)
2010/01/05(火) 17:49:28 | URL | コンペイトウ #-[ 編集]
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